千葉県ナースセンターの看護基礎技術講習会は、パートや派遣で働いている看護師を受講の対象に入れていません(2026年9月15日に公式ページで確認)。対象は、千葉県に住む未就業の看護職などです。
この窓口は、千葉県看護協会が県の委託を受けて運営しています。登録・紹介・相談は無料で、2025年度の講習会は62回開かれ、受講した実人数は74人でした。
公式サイトに事業の案内はあります。ただ、実績の数字をどう読むかと、民間の転職サービスと何が違うかは書かれていません。本記事はその2つを扱います。
千葉県ナースセンターは、県の委託を受けた看護協会の窓口
千葉県ナースセンターとは、千葉県看護協会が県の委託を受けて行う、看護職の職業紹介と復職支援の窓口です。事業報告は目的を「未就業看護職等に対する復職支援及び職業紹介」と書いています。
求人を探す、相談する、技術を確かめ直す、の3つが同じ窓口にまとまっています。公式ページで確認できた範囲を表にしました。
| できること | 受けられる人(公式ページの記載) | 費用 |
|---|---|---|
| eナースセンターでの登録・紹介 | 看護協会の会員・非会員を問わない | 無料 |
| 相談(来所・オンライン・ハローワークでの出張相談) | 看護職など。原則予約制 | 無料 |
| 看護基礎技術講習会 | 千葉県在住の未就業の看護職で、eナースセンターに求職票を作った人など | 受講料は無料 |
| eラーニング研修 | 千葉県在住で、eナースセンターに登録した未就業の看護職など | 記載を確認できず |
(千葉県看護協会のナースセンター関連ページ。2026年9月15日に編集部が確認。講習会とeラーニングの対象は令和8年度の募集案内の記載で、2025年度の受講者に同じ条件がかかっていたかは確かめていない)
窓口は千葉市美浜区新港249-10で、電話は043-247-6371、案内されている時間は月曜から金曜の9時から17時です(祝日を除く)。来所での相談は平日9時から16時の受付で、原則予約制と案内されています(いずれも2026年9月15日確認)。
都道府県ナースセンターがどの法律に基づいて置かれているかは、都道府県ナースセンターの指定と業務を定めた条文で扱っています。ハローワークや民間の担当者と比べたとき、話した内容がどう扱われるかも同じ記事にあります。

講習会とeラーニングは、未就業であることが受ける条件
看護基礎技術講習会の受講条件は、令和8年度の案内では次の4つで、すべてに当てはまる人が対象です。
- 千葉県内で復職を考えている、千葉県在住の看護職
- 未就業であること(パートや派遣で働いている人も除く)
- eナースセンターに登録し、求職票を作っていること
- 就業確認に協力できること
2025年度の講習の内容は、採血・点滴・吸引・経管栄養・膀胱留置カテーテルの挿入・電子カルテなどでした。開催は月に5〜7回のペースで、令和8年度の案内では技術のコースの定員は1回2名程度です。eラーニング研修は、IDの発行から3か月間受講できます。
編集部は2026年9月15日に、事業報告のPDFと公式ページの案内を読み比べました。講習会の名前は、どちらの資料でも「看護基礎技術講習会」です。2025年度の実績は次のとおりでした。
| 2025年度 | 看護基礎技術講習会 | eラーニング研修 |
|---|---|---|
| 開催の形 | 62回開催 | 2種類の教材から選ぶ(各定員49名) |
| 人数 | 受講者 実74人(延べ129人) | 申込 実43人 |
| 修了 | 欄なし | 修了証の発行 21人 |
| 就業者 | 47人 | 20人 |
(公益社団法人千葉県看護協会「令和7年度事業報告」冊子p.28〜29。事業報告は就業者に割合も添えているが、分母が何かを説明する文がないため、本記事は割合を載せていない)
eラーニングの就業者20人が、修了証を受け取った21人の中にいるとは書かれていません。申込43人・修了21人・就業20人は同じ欄に並んでいるだけで、どの人がどの段階を通ったかは読めません。
講習会も同じです。74人と47人がどの期間に、どうつながって数えられたのかは書かれていません。したがって、講習を受ければ仕事に就けるという読み方はできません。
講習を使う理由を置くなら、就業の数ではありません。採血や電子カルテの操作を、応募の前に自分の手で確かめられることのほうです。
紹介の実績は、求職者と就業者を割っても成功率にならない
事業報告の職業紹介の欄から、紹介の成功率を計算することはできません。2025年度の新規求職者数は648人、就業者数は412人でした。同じ欄の紹介者数(応募者数)は、実人数356人・延べ425人です。
就業者の412人は、紹介者の実人数356人より多い数です。就業者が全員その年度の紹介者の中にいたとすると、412人は356人を超えられません。就業者数の数え方は事業報告に書かれておらず、412人が648人の中から出たとも読めません。割り算をしても、紹介の成功率としては使えない数です。
eナースセンターの利用者数は11,008人で、前年度の11,239人より少なくなっています。ただし事業報告は、前年度までの仮登録のIDを削除したため減ったと注記しています。使う人が減ったとは読めず、この数には看護補助者の登録分も含まれていません。

民間の転職サービスでは、紹介の費用を払うのは採用する側
千葉県ナースセンターでは、求職者の登録・紹介・相談は無料と案内され、事業は県の委託として報告されています。民間の紹介会社の費用を払っているのは、採用する医療機関の側です。その仕組みと金額の目安は、求職者が払わない手数料を誰が負担しているかにまとめています。
どちらを先に使うかは、あなたの状況で決まります。
- 未就業で、技術の確認から始めたい:講習会とeラーニングは、条件に合えば無料で受けられます。民間サービスへの登録は後回しでかまいません
- パートや派遣で働きながら次を探している:講習会の対象から外れます。紹介や相談で就業中の人がどう扱われるかは、編集部が確認した公式ページには書かれていないため、窓口で確かめてください
- 多くの求人を比べ、条件の交渉を任せたい:民間の紹介会社を使う場面です。報酬が採用側から出ていることを知ったうえで、担当者に任せてよい作業と任せない判断の区別を先に読んでください
当メディアの広告は、千葉県ナースセンター・千葉県看護協会とは関係がありません。
よくある質問
ナースセンターの紹介料はいくらですか?
求職者として使う場合、千葉県ナースセンターの登録・紹介・相談は無料だと公式ページに書かれています(2026年9月15日確認)。講習会の受講料も無料と案内されています。求人を出す施設の側の費用は、確認したページに記載がありませんでした。
ナースセンターはどこが運営していますか?
千葉県ナースセンターは、公益社団法人千葉県看護協会が運営しています。同協会の事業報告は、この事業を「ナースセンター事業(千葉県委託)」として載せています。指定の仕組みそのものは、先に紹介した相談先の記事で条文つきで扱っています。
ナースセンターは都道府県ごとに設置されていますか?
eナースセンターは、インターネットを使った無料職業紹介のしくみです。千葉県看護協会のページは、これを全国47都道府県のナースセンターで運用していると説明しています。千葉県内の窓口は、千葉市美浜区にある千葉県ナースセンターです。住む県が変わる場合は、移る先の県のナースセンターの案内を確かめてください。
まとめ
- 千葉県ナースセンターは、千葉県看護協会が県の委託で運営する窓口です。登録・紹介・相談は無料と案内されています
- **看護基礎技術講習会の対象は、千葉県在住の未就業の看護職です。**パートや派遣で働いている人は外れます
- 2025年度の講習会は62回・受講者は実74人、eラーニングは申込43人・修了証21人でした
- **講習やeラーニングの就業者数から、受ければ就業できるとは読めません。**事業報告に割合の分母の説明もありません
- 紹介の欄の就業者数と求職者数を割っても、紹介の成功率にはなりません
- eナースセンターの利用者数の減少は、仮登録のIDを削除した影響だと注記されています
電話をかける前に、いまの自分が案内にある「未就業」に当たるかを見てください。そこが決まると、講習と紹介のどちらから声をかけるかも決まります。
参考・出典
- 公益社団法人千葉県看護協会「令和7年度事業報告」(ナースセンター事業=冊子p.27〜29。2025年度実績) https://www.cna.or.jp/uploads/media/2026/05/20260519094528.%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%97%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E5%A0%B1%E5%91%8A.pdf (2026年9月15日に記事担当がPDFを開いて照合)
- 千葉県看護協会「ナースセンター」 https://www.cna.or.jp/about/nurse-center/ /「お仕事相談」 https://www.cna.or.jp/about/nurse-center/soudan2021.html /「お仕事探し・人材探し(求人・求職)」 https://www.cna.or.jp/about/nurse-center/about_enc.html /「再就業支援(講習会等)」 https://www.cna.or.jp/about/nurse-center/re-employment.html (いずれも2026年9月15日確認)

