「聞いていた話と違う」という言い方は、この検索語の上位でも見出しに出てきます。この食い違いのうち、条文が示し直しを求めているのは、募集の段で示された条件を変えて契約する場面です。働いてみた実感が想像と違った、という側に届く条文は、編集部が開いた範囲にはありませんでした。
そのため本記事には、失敗を防ぐためのコツが入っていません。代わりに置くのは、契約に署名する前に確かめられる範囲の線引きです。
同じ「失敗」でも、書面に残るものだけが後から確かめられます
転職したあとに出てくる食い違いは、大きく2通りに分かれます。募集や面接の段で示された条件が契約のときに別のものになっていた場合と、示された条件はそのままで、働いてみた実感のほうが違った場合です。
前者には、示し直しを求める条文があります。後者は、示された条件そのものが動いていないため、この条文の対象になりません。
本記事を書いているのは、医療の資格を持たない書き手です。働いた先が合っていたかどうかを診断する立場になく、ここに置けるのは条文の文言と、公表されている項目の名前だけです。
2026年9月22日に、この検索語の上位10件について、大見出しと中見出しを集めました。合わせて100件あり、そのうち6件が「失敗しない」「後悔しない」という形の言い方でした。この6件は4つのサイトに散らばっています。
当メディアは、この形を記事に使いません。結果を保証する言い方に置き換えても意味が変わらないものは、使わないと決めているためです。
この6件という数は、見出しの欄だけを対象にした数え方から出ています。ページの中で条文がどう扱われているかまでは、当たっていません。

転職したあとに何人が辞めているかという数字は、本記事では使っていません。
示された条件を変えて契約するときは、示し直しが求められます
職業安定法5条の3第3項は、労働契約を締結しようとする場面を名指ししています。義務を負う者として並んでいるのは、求人者、労働者の募集を行う者、労働者供給を受けようとする者の3つです。
条文に出てくる「従事すべき業務の内容等」は、従事すべき業務の内容と賃金、労働時間その他の労働条件をまとめて指す言い方です。定義は条文の側に置かれています。
この場面で、同条1項によって明示された従事すべき業務の内容等を変更する場合の定めが置かれています。契約の相手方となろうとする者に対し、変更する内容を明示しなければならないという中身です。示し直しが要るのは、契約を結ぶより前です。
この項の逐語は、本記事では引用の形にしていません。同じ日に3通りの問い方で取り出したところ、1回目の答えだけ括弧書きが1つ落ちており、3回のうち2回でしか文面がそろわなかったためです。
募集の段で何を示すことになっているかは1回目の明示のほうを扱った記事にあります。本記事が扱うのは、そこから先で条件が動く場面です。
省令は、変更のほかに特定・削除・追加を並べています
5条の3第3項は「変更する場合その他厚生労働省令で定める場合」と書いています。その省令が職業安定法施行規則4条の2で、1項が3つの場合を挙げています。
| 根拠 | 省令が挙げる場合 | 示す事項(2項) |
|---|---|---|
| 1項1号 | 明示された従事すべき業務の内容等の範囲内で、内容等を特定する場合 | 特定する内容 |
| 1項2号 | 明示された従事すべき業務の内容等を削除する場合 | 削除する内容 |
| 1項3号 | 従事すべき業務の内容等を追加する場合 | 追加する内容 |
(場合と事項の中身は職業安定法施行規則4条の2第1項各号・2項各号による。右端の列は、各号の文言を編集部が短く言い直したもの)
つまり、示し直しが要るのは書き換えのときだけではありません。募集の段で幅を持たせていた条件を1つに絞る場合も、項目を減らす場合も、足す場合も、同じ枠に入ります。
配属先の候補が複数示されていて、契約の段で1つに決まるという形は、この1号に当たりうるところです。ただし個別の求人がどの号に入るかを、本記事は判定しません。
試用期間中の条件と、明示した記録の保存は別に定められています
同じ省令の6項は、試用期間をまたぐ場合の扱いを置いています。
法第五条の三第一項から第三項までの規定による明示は、試みの使用期間中の従事すべき業務の内容等と当該期間が終了した後の従事すべき業務の内容等とが異なる場合には、それぞれの従事すべき業務の内容等を示すことにより行わなければならない。
(職業安定法施行規則4条の2第6項。2026年9月22日に、法令APIのv2とv1へ内容の違う質問をそれぞれ送り、返ってきた本文を1字ずつ照らし合わせた)
試用期間の途中と、それが終わったあとで条件が違うなら、両方を示すという定めです。片方だけを見て決めると、期間が終わった時点の条件を知らないまま入ることになります。

明示した内容の記録についても、同じ条に定めがあります。
求人者、労働者の募集を行う者及び労働者供給を受けようとする者は、求職者、募集に応じて労働者となろうとする者又は供給される労働者に対して法第五条の三第一項の規定により明示された従事すべき業務の内容等に関する記録を、当該明示に係る職業紹介、労働者の募集又は労働者供給が終了する日(当該明示に係る職業紹介、労働者の募集又は労働者供給が終了する日以降に当該明示に係る労働契約を締結しようとする者にあつては、当該明示に係る労働契約を締結する日)までの間保存しなければならない。
(同条7項。同じ2つのエンドポイントへ、項の総数と「保存」という語の有無をそれぞれ尋ね、答えが一致することを確かめた)
保存の対象は、1項によって明示された内容の記録です。保存する期間は募集などが終わる日までで、その日より後に契約する相手については、契約を結ぶ日までとされています。記録の様式や、定めに沿わなかった場合の扱いまでは、本記事は当たっていません。
残りの食い違いは、応募の前に読める資料で当たりを付けるしかありません
ここまでの条文が届くのは、示された条件と契約する条件のあいだだけです。配属された病棟の忙しさ、指導の受け方、職場の空気については、本記事が引いた条文に定めがありません。
| 応募の前に確かめられるもの | 確かめられないもの |
|---|---|
| 募集の段で示される事項として、省令が項目を挙げているもの | 配属先の病棟での人の組み合わせ |
| 施設が公表している届出や病床の区分 | 指導や教育の実際のやり方 |
| 契約の前に条件が動いたかどうか | 入ってみたあとの自分の感じ方 |
(左の列は条文と公表資料から引けるもの、右の列は本記事が扱わないものとして編集部が置いた)
右の列について、あなたに合うかどうかを編集部は決めません。決められるだけの材料を、公表されている資料の側が持っていないためです。
千葉県の病院について公表されている項目は契約の前に読める千葉県側の資料にまとめてあります。届出や病床の区分は、求人の絞り込み条件のほうには出てきません。
求人が仲介を通って手元に届く場合のしくみは仲介が入る形の全体像をまとめた記事の担当です。示し直しの義務が誰にかかるかは、経路によって変わるところがあります。
求人を選ぶときも、上の表の左の列がそろっているかを別に確かめてください。いま条文を確かめている段では、登録まで進む必要はありません。
よくある質問
看護師が転職で失敗する原因とは?
2026年9月22日時点でこの検索語の1位にあるページは、条件・給与・勤務形態の食い違いを最初の原因として見出しに掲げています。本記事はその順に並べる形を取らず、条文が届く食い違いと、届かない食い違いに分けています。前者は、募集の段で示された条件が契約の段で変わる場面を指します。
看護師の転職で後悔する理由は何ですか?
理由そのものを集めた公表資料に、編集部は行き当たっていません。本記事が扱えるのは、後悔の中身のうち書面で追える部分だけです。示された条件と実際の契約が違っていたなら、いつ何を示されたかを手元の書面で並べてください。
看護師の転職に失敗したら退職できますか?
退職そのものの可否は、本記事の範囲の外にあります。辞めるときに働く条文は別にあり、ここでは引いていません。辞められるかどうかを決める材料は契約書と職場の定めの側にあるので、手元にそろえたうえで公的な窓口へ持ち込んでください。
まとめ
- 転職の失敗として語られる出来事は、示された条件と契約の条件の食い違いと、それ以外の食い違いに分かれます。条文が届くのは前者だけです
- 示し直しが求められる場面は4つあります。条件を変更する場合と、省令が挙げる特定・削除・追加の3つです(職業安定法5条の3第3項、同法施行規則4条の2第1項・2項)
- 試用期間中と期間の終了後で条件が違う場合は、それぞれを示すことになっています。1項で明示した内容の記録は、契約を結ぶ日までの保存が定められています(同規則4条の2第6項・7項)
ここに書いたのは、条文にある言葉と、その言葉が届く範囲までです。自分の契約にどう当てはまるかは、都道府県労働局の窓口で確かめてください。
「失敗」という一語には、書面で追える出来事と、追えない出来事が同じ顔で並んでいます。追える側に手が届くのは、入職したあとではなく、契約に署名する前です。
参考・出典
- e-Gov法令検索「職業安定法」(昭和22年法律第141号)5条の3第3項 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 (2026年9月22日に、法令APIのエンドポイントを2種類使い、3通りの質問で取得した。3回のうち2回で文面が一致し、1回目だけ括弧書きが1つ欠けていたため、逐語の引用は行っていない)
- e-Gov法令検索「職業安定法施行規則」(昭和22年労働省令第12号)4条の2第1項・2項・6項・7項 https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40002000012 (2026年9月22日に、同じ2種類のエンドポイントへ内容の違う質問を送って突き合わせた。項数8・1項3号・2項3号が一致し、6項と7項は2回とも同じ本文が返った。食い違いは0件)
- 検索結果の実測(ラッコキーワードMCP。2026年9月22日に編集部が、「看護師 転職 失敗」の上位10件から大見出しと中見出しを取得した)
- よくある質問の抽出(ラッコキーワードMCP。2026年9月22日に編集部が「看護師 転職 失敗」「看護師 転職 後悔」で取得した実在の質問を、見出しにそのまま使っている)

